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認定経営革新等支援機関とは?依頼できることと費用相場をわかりやすく解説

n-hayashi4
8月23日
読了時間: 7分

~「名前は聞くけれど、何を頼めるのかわからない」制度を実務目線で整理します~


補助金の公募要領や金融機関との面談で、「認定経営革新等支援機関」という言葉を目にしたことのある経営者は多いのではないでしょうか。


しかし、「具体的に何を依頼できるのか」「費用はいくらかかるのか」まで説明された経験のある方は、それほど多くないはずです。


本記事では、認定経営革新等支援機関の制度概要から、実際に依頼できる支援内容、費用の考え方までを整理します。


なお、2026年3月に制度の一部が改訂され、支援を受ける際の補助上限額が大幅に引き上げられています。この点は後半で詳しく触れます。


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認定経営革新等支援機関とは


認定経営革新等支援機関(略して「認定支援機関」)とは、中小企業等経営強化法にもとづき、国(経済産業大臣・財務大臣)が認定した公的な支援機関です。


制度が創設されたのは2012年。中小企業の経営課題が多様化・複雑化するなかで、支援の担い手を増やす目的で設けられました。


認定を受けるには、経営革新等支援業務にかかる一定年数以上の実務経験など、法令で定められた要件を満たす必要があります。つまり「名乗れば誰でもなれる」ものではなく、実務経験が審査された専門家であるという点が制度の趣旨です。


どのような機関が認定されているのか


主な認定支援機関は次のとおりです。


- 商工会・商工会議所などの中小企業支援機関

- 金融機関(銀行・信用金庫・信用組合)

- 税理士・税理士法人

- 公認会計士

- 弁護士

- 中小企業診断士、コンサルティング会社 など


認定機関の数は年々増えており、2026年6月にも新たに420機関が認定されています。全国の認定機関は、中小企業庁の「認定経営革新等支援機関検索システム」で検索できます。


ここで押さえておきたいのは、「認定支援機関」は資格ではなく“区分”だということです。


同じ認定支援機関でも、税務に強い機関、融資に強い機関、事業計画や管理会計に強い機関では、できることが大きく異なります。「認定されているから安心」ではなく、「何が得意な認定機関か」を見て選ぶ必要があります。


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認定支援機関に依頼できること


認定支援機関に依頼できる支援は、大きく5つに整理できます。


① 早期経営改善計画の策定支援(通称:Vアップ事業)


資金繰りに深刻な問題が生じる前の段階で、資金実績・計画表やビジネスモデル俯瞰図などを整備し、経営を「見える化」する取り組みです。


「まだ赤字ではないが、このままでいいのか不安」「資金繰りを感覚で回している」という段階の会社に向いています。本格的な再生局面に入る前の“早期介入型”の制度である点が特徴です。


策定した計画は金融機関に提出し、その後1年ごとにモニタリング(伴走支援)を受ける流れになります。


② 経営改善計画の策定支援(通称:405事業)


借入金の返済条件変更などすでに財務上の課題を抱えている企業向けの制度です。


金融機関との調整を含めた本格的な経営改善計画を、認定支援機関が伴走しながら策定します。①よりも支援の範囲が広く、金融支援の必要性が高いケースが対象です。


③ 各種計画の策定支援


- 経営力向上計画

- 経営革新計画

- 先端設備等導入計画

- 事業承継に関する各種計画


これらは税制優遇や金融支援とセットになっているものが多く、計画をつくること自体が目的ではなく、認定後に受けられる措置まで見据えて設計することが重要です。


④ 補助金申請にあたっての事業計画のブラッシュアップ


ものづくり補助金や新事業進出補助金などでは、認定支援機関を含む外部の支援者から助言を受けることが認められています。


ただし、ここは誤解が非常に多いポイントです。近年の公募要領では、事業計画は申請者自身が作成することが明確に求められており、作成そのものを外部が代行することは認められていません。発覚した場合は不採択・採択取消となります。


「丸投げできる」と説明する業者がいれば、その時点で警戒すべきです。認定支援機関の役割は、経営者が自ら描いた計画の実現可能性を高め、数字の裏づけを整えることにあります。


⑤ 金融機関との対話の支援


事業計画や資金繰り表を金融機関が理解できる形に整え、対話の質を高める支援です。


中小企業の資金調達では、決算書の数字そのものよりも、「経営者が自社の数字をどこまで説明できるか」が評価を左右します。ここに第三者が入る効果は小さくありません。


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費用相場はいくらか


最初に率直にお伝えすると、認定支援機関に「一律の料金表」はありません。


「認定されているから発生する特別な費用」というものは存在せず、支援内容と範囲に応じて各機関が独自に設定しています。


そのうえで、費用感を掴む手がかりになるのが、公的制度で定められた補助上限額です。


2026年3月改訂:早期経営改善計画の補助上限が引き上げられました


早期経営改善計画策定支援(Vアップ事業)では、認定支援機関に支払う費用の一部を国が補助します。この上限額が、2026年3月の手引き改訂で大幅に見直されました。


| 費目 | 補助上限 | 補助割合 |

| 計画策定支援費用 | 50万円(従来15万円) | 3分の2 |

| 伴走支援費用 | 30万円 | 3分の2 |

| 金融機関交渉費用 | 10万円 | 3分の2 |

| 企業概要書作成費用(事業承継先探索) | 10万円 | 3分の2 |


※2026年3月改訂時点の内容です。最新の要件は中小企業庁の手引きをご確認ください。


たとえば計画策定支援の報酬が75万円だった場合、その3分の2にあたる50万円が補助され、自社負担は25万円という計算になります。


ここから逆算すると、経営改善計画の策定支援は数十万円台が一つの目安と考えられます。ただし、企業規模、借入金融機関の数、決算資料の整備状況によって工数は大きく変わるため、あくまで目安としてお考えください。


費用の話をする前に整理しておきたいこと


見積もりの精度は、依頼側の準備で決まります。相談前に、次の3点だけ整理しておくと話が早く進みます。


1. どこまで依頼したいのか(助言だけか、計画書の作成実務まで含むか)

2. 期限はいつか(補助金の締切、金融機関への提出期限など)

3. 社内で誰が担当できるか(経理担当者の稼働可否)


とはいえ、課題そのものが整理できていない段階も少なくありません。その場合は、まず現状を率直に話してみるところからで十分です。


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認定支援機関を選ぶときの3つのポイント


① 「名前貸し」をしていないか


制度上、名前貸しや単なる窓口業務、申請代行だけの形骸化した支援は問題視されており、金融庁・財務局に報告窓口が設置されています。


「認定機関の名前だけ貸します」「印鑑だけ押します」といった対応は、制度の趣旨から明確に外れています。


② 自社の課題領域と、その機関の得意分野が合っているか


税務申告に強い機関が、組織づくりや管理会計に強いとは限りません。逆もまた然りです。


「補助金を取りたい」のか、「利益体質に変えたい」のか、「幹部を育てたい」のか。目的によって選ぶべき相手は変わります。


③ 計画をつくった後、伴走してくれるか


経営改善計画は、つくった時点では1円の利益も生みません。


実行され、月次で振り返られ、修正されて初めて意味を持ちます。策定して終わりではなく、その後のモニタリングまで含めて設計してくれる相手かどうかを確認してください。


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まとめ


- 認定経営革新等支援機関は、中小企業等経営強化法にもとづく国の認定を受けた公的な支援機関

- 依頼できるのは、経営改善計画の策定、各種計画の策定、補助金申請時の助言、金融機関との対話支援など

- 費用に一律の相場はないが、公的制度の補助上限が実務上の目安になる

- 2026年3月の改訂で、早期経営改善計画の策定支援費用の補助上限は50万円に引き上げられた

- 「認定されているか」ではなく「何が得意で、実行まで伴走してくれるか」で選ぶ


みかづきコンサルティング株式会社は、中小企業庁の認定経営革新等支援機関です。事業会社で経営企画・財務経理の実務を担ってきた立場から、計画の策定にとどまらず、実行と定着まで伴走します。


初回の経営ディスカッション(1〜2時間程度)は無料でお受けしています。現状の整理からで構いませんので、お気軽にお問い合わせください。


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参考

- 中小企業庁「認定経営革新等支援機関」 https://www.chusho.meti.go.jp/keiei/kakushin/nintei/

- 中小企業庁「早期経営改善計画策定支援」 https://www.chusho.meti.go.jp/keiei/saisei/04.html

- 中小企業庁「経営改善計画策定支援」 https://www.chusho.meti.go.jp/keiei/saisei/05.html

- 金融庁「認定経営革新等支援機関について」 https://www.fsa.go.jp/status/nintei/


 
 
 

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